2023年12月、お笑い界から衝撃の発表が飛び出しました。人気漫才師・和牛が2024年3月での解散を発表したのです。M-1グランプリの常連コンビとして、毎年聖なる夜を盛り上げてきた正統派漫才師・和牛。M-1グランプリでは3年連続で準優勝を果たし、優勝経験があるのではないかとイメージさせるほどの知名度と人気で、すっかりお茶の間ではおなじみの存在になっていましたよね。
そんな人気漫才コンビ・和牛の解散理由、そして仲が良かった2人に起きていたトラブルについても、振り返ってみたいと思います。
和牛の活躍を振り返る
和牛は、2006年に結成された和牛水田信二さんと川西賢士郎さんの2人から成るコンビ。結成から3年後の『ABCお笑い新人グランプリ』決勝戦進出を果たしたのを皮切りに、関西で頭角を現しました。M-1グランプリでは5年連続で決勝に進出し、うち3年連続準優勝。M-1王者になるという夢は叶いませんでしたが、その漫才は高く評価されてきました。
憎たらしくも好感度の高い芸風
女性の料理にケチをつけるボケが人気の元料理人・和牛水田さんと、そんな和牛水田さんを優しく包み込みながらも穏やかになだめるツッコミ・川西さんの2人は、ダウンタウン松本人志さんも認める実力を誇ってきました。
特に和牛水田さんは、性格の悪さを全面に出したボケをしていたため中には批判的な意見もありましたが、キャラが立っていたことと、そしてツッコミの川西さんが和牛水田さんの悪態をマイルドにしていたことで、和牛としての好感度は非常に高かったですよね。
和牛解散!一体何が
そんな人気コンビ・和牛が解散を決意した理由は何だったのでしょうか?
原因は和牛水田の遅刻癖
解散の決定的な原因となったのは、和牛水田さんの遅刻癖だったといいます。
和牛水田さんは「3年ほど前から気のゆるみで遅刻を繰り返すようになった」と語ります。後述しますが、和牛の2人の間に漫才に対する姿勢の違いが浮き彫りになってきたことで、和牛水田さんにとって漫才が”苦しいもの”になってしまっていたそう。遅刻が常習化されてしまったのも、和牛水田さんのモチベーションが関係していたのかもしれませんね。
一方の川西さんは、和牛水田さんの度重なる遅刻で仕事に支障が出ていることを焦るあまり、精神的に不安定な状態になってしまったといいます。こんな状態で漫才を続けられないと判断し、何度か解散を提案してきたものの、和牛水田さんが承諾せず、ここまでなんとか引っ張ってきました。しかし、とうとう和牛水田さんが川西さんの体調を心配し、解散を受け入れた形になったようです。
漫才に対する方向性の違い
コンビ結成から18年での解散。ここまで共に歩んできた和牛の2人ですが、和牛水田さんと川西さんがそれぞれ考える漫才師という仕事に関し、価値観のズレが生じるようになってきたそうです。
トーク番組やバラエティー番組など、漫才師・和牛として呼ばれる仕事はすべて「本業」だと考える和牛水田さんに対し、川西さんは漫才師として舞台での仕事に注力したいと思うようになったそう。川西さんの要求に応えられなくなった和牛水田さんは、次第に川西さんに意見することもできなくなってしまい、漫才をする毎日が苦しいものになってしまったといいます。
解散後どうする?和牛水田・川西の今後
和牛水田さんと川西さんは、解散後どんな形で活動を続けていくのでしょうか?和牛の2人が解散を正式発表したあと、2人がMCを務めるラジオ番組にて心中を明かしていました。
川西さんは「今から新しいコンビを組んで漫才をすることはない」「漫才と、水田という相方と、向き合いきったし、やり尽くした」と語り、漫才に対して未練がないこと、今後新たな環境で漫才をすることはないということを断言しました。
一方の和牛水田さんも「今は考えていない」と語りながらも、解散を提案した川西さんの決意には及ばないのか「ボケだから、ツッコんでくれる人は欲しい」と正直な気持ちを吐露。「今後、仕事でツッコんでくれる人がいたらコンビを組みたいと思うことはあるかも」と話しており、川西さんは「俺は全然いいと思うよ」と背中を押す場面もみられました。
まとめ
人気コンビ・和牛の解散は、ファンだけでなく芸能界にも大きな衝撃を与えました。先輩芸人は「和牛はそれぞれに実力があるから大丈夫」と語り、後輩芸人はショックで言葉が出ない人も。芸能界からも愛され、漫才師として世に笑いを届けてきた和牛が下した、最終決断。今後の2人にとって、ベストな選択になることを祈りましょう。